統計検定2級:相関・回帰分析の実践演習10選
データ同士の関係性を読み解く力を鍛えましょう。ビジネスやデータサイエンスの基礎となる分野です。
【問1】相関係数の性質
気温とアイスの売上の相関係数が「0.85」でした。この関係を何と呼びますか?
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正解:強い正の相関
相関係数が1に近いほど「正の相関」が強く、一方が増えればもう一方も増える関係を指します。0.7以上は一般的に「強い相関」とみなされます。
【問2】決定係数の計算
広告費と売上の相関係数が「0.6」のとき、決定係数(寄与率)はいくつになりますか?
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正解:0.36(36%)
決定係数は相関係数の二乗で求めます。 0.6 × 0.6 = 0.36。これは「売上の変動の36%を広告費で説明できる」という意味です。
【問3】回帰直線の予測
「家賃 = 5 × 駅からの距離(分) + 20」という回帰式があります。駅からの距離が10分のとき、家賃の予測値はいくらですか?
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正解:70
式に数値を代入します。 5 × 10 + 20 = 70 となります。
【問4】相関係数と単位
身長(センチ)と体重(キロ)の相関係数を計算した後、身長を「メートル」に単位変換して計算し直しました。このとき相関係数はどう変化しますか?
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正解:変化しない
相関係数は単位の影響を受けない(無次元の)数値です。センチでもメートルでも、関係の強さは変わりません。
【問5】最小二乗法の考え方
回帰直線を引くとき、データ点と直線の「ズレ(残差)」の何を最小にするように計算しますか?
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正解:残差の二乗和
「ズレ」を二乗してからすべて足し合わせ、その値が最も小さくなる直線を「もっともらしい」線として採用します。
【問6】因果関係の注意点
「アイスの売上」と「溺れる人の数」には強い相関がありますが、アイスが水難事故を引き起こしているわけではありません。このように第3の変数(気温など)が影響している関係を何と呼びますか?
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正解:見かけ上の相関(偽相関)
「相関関係がある」からといって「因果関係がある」とは限らない、という統計学の非常に重要な教訓です。
【問7】散布図の読み取り
散布図で点が右肩下がりに並んでいるとき、相関係数は「正」と「負」どちらになりますか?
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正解:負(負の相関)
一方が増えるともう一方が減る関係(例:スマホの使用時間とテストの点数など)は負の相関となります。
【問8】残差の平均
回帰分析を行った後の「残差(実際の値と予測値の差)」の合計や平均は、計算上必ずいくつになりますか?
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正解:0
最小二乗法で求めた回帰直線の残差をすべて足すと、プラスとマイナスが打ち消し合って必ず0になります。
【問9】説明変数の追加
家賃を「広さ」だけで予測するより、「広さ+築年数」で予測する方が、決定係数はどう変化する傾向がありますか?
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正解:大きくなる(または変わらない)
予測に使う情報(説明変数)を増やすと、モデルの当てはまりが良くなるため、決定係数は上昇します。※ただし増やしすぎには注意が必要です。
【問10】外れ値の影響
相関係数は、1点だけ極端に離れたデータ(外れ値)の影響を強く受けますか、受けにくいですか?
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正解:強く受ける
相関係数は外れ値に非常に敏感です。分析の前には散布図を書いて、おかしなデータが混じっていないか確認することが大切です。
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【重要】相関分析・回帰分析の攻略ポイント
1. 相関係数(r)の絶対ルール
- 範囲: 必ず「-1」から「1」の間に収まる。
- 単位: 単位に依存しない(無次元)。身長をcmからmに変えても数値は不変。
- 注意: 直線的な関係のみを測る。U字型の関係などは相関が低く出てしまう。
2. 覚えるべき必須公式
● 決定係数(Rの二乗)= (相関係数)の二乗
● 回帰直線: y = a + bx
(a:切片、b:回帰係数/傾き)
3. 実践的な着眼点
| ポイント | 試験に出るひっかけ・注意点 |
|---|---|
| 相関と因果 | 相関があっても「原因と結果」とは限らない(第3の変数の存在)。 |
| 外れ値 | たった1つの異常値で相関係数は大きく動く。散布図確認が必須。 |
| 回帰係数(b) | 「xが1増えたときにyがどれだけ増えるか」という意味を問われる。 |
決定係数が「1」に近いほど、その予測式は信頼できる(当てはまりが良い)と言えます!



