基本情報技術者試験 用語集 コンピュータシステム

情報処理
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この基本情報技術者 用語集では、シラバスのコンピュータシステム分野に登場する重要用語を網羅的に解説しています。具体的には、プロセッサ(CPU)、メモリ、入出力、システム構成、ソフトウェア(OS)、ハードウェアまで幅広くカバーしています。それぞれの用語には具体例を添えているので、試験対策だけでなく実務の理解にも役立ちます。下の検索ボックスやカテゴリタブを使うと、目的の用語を素早く見つけられます。

この基本情報技術者 用語集は試験範囲を網羅しているため、学習の辞書としてブックマークしておくと便利です。ほかの分野の用語集と合わせて活用することで、基本情報技術者試験の全体像を効率よく把握できます。

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プロセッサ ― 基本情報技術者 用語集

プロセッサ(CPU)は、コンピュータの頭脳にあたる重要な部品です。したがって、ここではCPUの構成、命令実行の仕組み、高速化技術までを順に解説します。また、各技術の特徴を整理しておきましょう。

CPUの構成

まず、CPUの基本構成要素を確認します。たとえば、制御装置と演算装置はCPUの中核です。さらに、レジスタやバスの役割も理解しておきましょう。

CPU(中央処理装置)
コンピュータの中枢を担う演算・制御装置。プログラムの命令を読み込み、解釈し、実行する。 例:Intel Core i7、AMD Ryzen、Apple M3
制御装置
命令を解読し、各装置へ制御信号を送る部分。CPUの司令塔。 例:命令レジスタの内容を解読してALUに加算指示を出す
演算装置(ALU)
算術演算(加減乗除)と論理演算(AND、OR等)を実行する装置。 例:「3+5」の計算はALUで実行される
レジスタ
CPU内部にある高速な記憶装置。演算対象データやアドレスを一時的に保持する。 例:汎用レジスタ、アキュムレータ、フラグレジスタ
プログラムカウンタ(PC)
次に実行する命令のアドレスを保持するレジスタ。命令を実行するたびに更新される。 例:分岐命令で異なるアドレスに値が書き換わる
命令レジスタ
主記憶から取り出された実行中の命令を保持するレジスタ。 例:MOV、ADDといった命令コードがここに入る
アキュムレータ
演算結果を一時的に格納する専用レジスタ。 例:「A+B」の計算結果がアキュムレータに保存される
スタックポインタ
スタック領域の最上位アドレスを指すレジスタ。サブルーチン呼び出しなどで使われる。 例:関数呼び出し時に戻り先アドレスをスタックにプッシュ
フラグレジスタ
演算結果の状態(ゼロ、桁あふれ、負数など)を1ビットずつ保持するレジスタ。 例:減算結果が0ならゼロフラグが立ち、条件分岐に使われる

命令実行

次に、命令の実行手順を見ていきます。たとえば、フェッチ・デコード・実行・書き戻しというサイクルが基本です。また、各段階で何が起きているかを理解しておくことが大切です。

命令サイクル
1つの命令を実行する一連の流れ。「フェッチ→デコード→実行」の繰り返し。 例:1秒間に数十億回の命令サイクルが繰り返される
フェッチ
主記憶から命令を取り出してCPUに読み込む処理。 例:プログラムカウンタが指すアドレスから命令を取得
デコード
取り出した命令を解読して、何をすべきか判断する処理。 例:「01001001」を「ADD命令」と解釈する
クロック周波数
CPUが動作する基準信号の速さ。Hz(ヘルツ)で表され、高いほど高速。 例:3.5GHzは1秒間に35億回の動作
CPI(命令当たりのクロック数)
1命令を実行するのに必要な平均クロック数。小さいほど高速。 例:CPI=2なら2クロックで1命令を実行
MIPS
Million Instructions Per Second。1秒間に実行できる命令数を百万単位で表した性能指標。 例:1000MIPSは1秒で10億命令を実行
FLOPS
Floating-point Operations Per Second。浮動小数点演算性能の指標。スパコンの評価に使う。 例:1TFLOPSは1秒で1兆回の浮動小数点演算

アドレス指定方式

続いて、メモリのアドレス指定方式を確認します。たとえば、直接アドレス指定や間接アドレス指定など複数の方式があります。さらに、各方式の使い分けも基本情報技術者試験で問われます。

即値アドレス指定
命令中にオペランド値そのものを記述する方式。アクセスが最も速い。 例:「ADD #5」→ 5という値を直接加算
直接アドレス指定
命令中のアドレス値が示す主記憶を直接アクセスする方式。 例:「LOAD 1000」→ アドレス1000の内容を読む
間接アドレス指定
命令中のアドレスが示す場所に、目的のアドレスが格納されている方式。 例:1000番地に2000が入っていれば、最終的に2000番地を参照
インデックスアドレス指定
ベースアドレスにインデックスレジスタの値を加えてアドレスを算出する方式。配列処理に便利。 例:配列の先頭アドレス + i番目のオフセット
相対アドレス指定
プログラムカウンタの値に変位を加えてアドレスを決める方式。再配置可能なコードに有利。 例:分岐命令で「現在位置から+5命令先」へジャンプ

高速化技術

さらに、CPUの高速化技術を見ていきます。たとえば、パイプライン処理は複数命令を並行実行する代表的な手法です。また、スーパースカラやマルチコアなどの技術も重要です。

パイプライン処理
命令を複数の段階に分けて並列実行する技術。CPUの処理効率を大幅に向上させる。 例:5段パイプラインなら同時に5つの命令が異なる段階で進行
スーパースカラ
複数のパイプラインを持ち、1クロックで複数命令を同時実行する方式。 例:現代のCPUは4〜8命令を並列実行可能
分岐予測
条件分岐の結果を事前に予測し、パイプラインの停滞を防ぐ技術。 例:過去の分岐履歴を元に「次もtrueになる」と予測
投機実行
分岐結果が確定する前に予測に基づいて先に実行する技術。外れたら結果を破棄。 例:高速化に貢献するが、Spectre脆弱性の原因にもなった
アウトオブオーダー実行
プログラムの記述順序にかかわらず、実行可能な命令から処理する技術。 例:データ待ちの命令を後回しにし、別の命令を先に処理
マルチコア
1つのCPUチップに複数の演算コアを搭載した構成。並列処理性能が向上する。 例:8コアCPUなら理論上8倍の並列処理が可能
マルチスレッド
1つのコアで複数のスレッドを同時に処理する技術。Intelの「ハイパースレッディング」が代表例。 例:4コア8スレッドのCPUは見かけ上8コアとして動作
GPU
画像処理に特化したプロセッサ。多数のコアで並列演算が得意で、AIや科学計算にも活用。 例:NVIDIA GeForce、機械学習の訓練を高速化

命令セット

最後に、命令セットアーキテクチャを確認します。たとえば、CISCとRISCは設計思想が大きく異なる2つの方式です。また、現代のプロセッサはRISC系が主流になっています。

CISC
Complex Instruction Set Computer。多種多様な複雑な命令を持つ設計。Intel x86が代表。 例:1命令で複雑な処理を行えるが、回路が複雑
RISC
Reduced Instruction Set Computer。命令を単純化して高速化を図る設計。ARMが代表。 例:スマホのCPU、Apple Mシリーズ
VLIW
Very Long Instruction Word。1つの長い命令に複数の操作を含めて並列実行する方式。 例:DSP(デジタル信号処理プロセッサ)で採用

メモリ ― 基本情報技術者 用語集

メモリは、コンピュータが処理するデータを一時的に保存する重要な装置です。とくに、記憶階層やキャッシュの仕組みは基本情報技術者試験で頻出です。また、仮想記憶も併せて押さえておきましょう。

記憶階層

まず、記憶装置の階層構造を確認します。たとえば、レジスタ→キャッシュ→主記憶→補助記憶という順で容量が増え速度が落ちます。さらに、各階層の特性を理解しておきましょう。

記憶階層
速度・容量・コストが異なる記憶装置を階層的に組み合わせる設計。上位ほど高速・小容量。 例:レジスタ→キャッシュ→主記憶→補助記憶の順
主記憶(メインメモリ)
CPUが直接アクセスする記憶装置。プログラムやデータの作業領域となる。 例:DDR4・DDR5メモリ、容量は通常8GB〜64GB
補助記憶
大容量で永続的にデータを保存する装置。電源を切っても内容が消えない。 例:HDD、SSD、USBメモリ

半導体メモリ

次に、半導体メモリの種類を見ていきます。たとえば、DRAMとSRAMは主記憶に使われる代表的なメモリです。また、ROMやフラッシュメモリも重要なタイプです。

RAM
Random Access Memory。読み書き可能で、電源を切ると内容が消える揮発性メモリ。 例:PCの作業メモリ、ゲーム機の内蔵メモリ
DRAM
コンデンサで情報を保持するRAM。安価で大容量だが、定期的なリフレッシュが必要。 例:パソコンの主記憶(DDR4・DDR5など)
SRAM
フリップフロップで情報を保持するRAM。高速だが高価で容量が小さい。 例:CPUのキャッシュメモリ
ROM
Read Only Memory。読み出し専用で、電源を切っても内容が保持される不揮発性メモリ。 例:BIOS、家電製品の制御プログラム
マスクROM
製造時に内容が書き込まれ、後から変更できないROM。 例:ゲームソフトのカートリッジ(昔のROMカセット)
PROM
Programmable ROM。一度だけユーザが書き込めるROM。 例:機器の出荷時設定の書き込みに使用
EPROM
紫外線で消去して再書き込みできるROM。 例:古いマイコンの開発用
EEPROM
電気的に消去・書き込みできるROM。フラッシュメモリの前身。 例:マイコン内部の設定保存領域
フラッシュメモリ
ブロック単位で電気的に消去・書き換え可能な不揮発性メモリ。SSDやSDカードの中核。 例:USBメモリ、SDカード、SSD

キャッシュメモリ

続いて、キャッシュメモリの仕組みを確認します。たとえば、ヒット率はキャッシュの性能を測る重要指標です。さらに、書き込み方式(ライトスルー・ライトバック)も基本情報技術者試験で問われます。

キャッシュメモリ
CPUと主記憶の間にある高速メモリ。よく使うデータを保持し、アクセスを高速化する。 例:L1/L2/L3キャッシュの3階層構成が一般的
ヒット率
必要なデータがキャッシュに存在する確率。高いほどシステムは高速。 例:ヒット率95%なら95回中95回はキャッシュで完結
キャッシュミス
必要なデータがキャッシュになく、主記憶から取得する必要がある状態。 例:ミス時は主記憶アクセスでペナルティが発生
ライトスルー
キャッシュへの書き込みと同時に主記憶にも書き込む方式。一貫性が保たれるが遅い。 例:マルチプロセッサ環境でデータ整合性を保つ
ライトバック
キャッシュにだけ書き込み、必要時にまとめて主記憶に反映する方式。高速だが管理が複雑。 例:データが書き換わった印(ダーティビット)を付けて管理
局所性
プログラムが特定のデータ範囲に集中してアクセスする性質。キャッシュ効果の基盤。 例:時間的局所性(直前のデータを再利用)、空間的局所性(近くのデータを使う)

仮想記憶

さらに、仮想記憶の仕組みを見ていきます。たとえば、ページングとセグメンテーションは代表的な仮想記憶方式です。また、ページフォルトの仕組みも理解しておきましょう。

仮想記憶
主記憶より大きなアドレス空間を、補助記憶を併用して提供する仕組み。 例:8GBメモリのPCで16GBのプログラムを動かせる
ページング方式
メモリを固定長のページに分割して管理する仮想記憶の方式。 例:4KBのページ単位でメモリを管理
セグメント方式
プログラムを論理的なまとまり(コード・データなど)で可変長に分割する方式。 例:コードセグメント、データセグメント、スタックセグメント
ページフォールト
必要なページが主記憶にないときに発生する例外。補助記憶から読み込みが必要。 例:スワップイン処理で対応するページを呼び出す
スワッピング
主記憶と補助記憶の間でページを入れ替える処理。 例:使わないページを補助記憶へ退避し、必要なページを呼び出す
スラッシング
スワッピングが頻発し、ほとんどの時間がページ入れ替えに費やされる現象。性能が極端に低下。 例:メモリ不足でPCの動作が著しく遅くなる
LRU
Least Recently Used。最も長く使われていないページを置換対象とするアルゴリズム。 例:直近に使われていないページを優先的にスワップアウト
FIFO(ページ置換)
最初に入ったページを最初に出す置換アルゴリズム。 例:実装は簡単だがヒット率はLRUより劣る

入出力 ― 基本情報技術者 用語集

入出力(I/O)は、コンピュータと外部機器を結ぶ重要なインタフェースです。たとえば、DMAや割込みなどの入出力制御方式は基本情報技術者試験で問われます。さらに、USB・HDMIなどのインタフェース規格も整理しておきましょう。

入出力制御

まず、入出力制御の方式を確認します。たとえば、プログラム制御・割込み制御・DMA制御の3方式があります。さらに、各方式の効率の違いも基本情報技術者試験で問われます。

入出力装置
コンピュータとデータをやり取りする装置。入力・出力・補助記憶などに分類される。 例:キーボード、ディスプレイ、SSD
入出力インタフェース
CPUと入出力装置を仲介する規格や回路。 例:USB、SATA、PCI Express
プログラム制御方式
CPUが入出力の状態を監視し続けて制御する方式。CPU負荷が大きい。 例:ポーリング処理でデバイス状態を繰り返し確認
割込み
入出力装置などからの要求でCPUに処理の切り替えを促す仕組み。 例:キー入力時にCPUへ通知し、入力処理に切り替える
DMA
Direct Memory Access。CPUを介さず入出力装置と主記憶が直接データをやり取りする方式。 例:HDDから大量データを読む際、CPUの負担を軽減
チャネル制御方式
専用プロセッサ(チャネル)が入出力を独立に制御する方式。メインフレームで用いられた。 例:複数の入出力を並行処理して高スループット化

入出力デバイス

次に、代表的な入出力デバイスを見ていきます。たとえば、ディスプレイ・キーボード・プリンタなど多種多様です。また、各デバイスの仕組みも整理しておきましょう。

HDD(ハードディスク)
磁気ディスクにデータを記録する補助記憶装置。大容量で安価だが機械的で遅い。 例:1TB、2TBが一般的な容量
SSD
フラッシュメモリを用いた補助記憶装置。HDDより高速で衝撃に強い。 例:NVMe SSDは秒間数GB級の読み書き速度
光ディスク
レーザでデータを記録・読出する記憶媒体。 例:CD(700MB)、DVD(4.7GB)、Blu-ray(25GB〜)
磁気テープ
テープ状の磁気媒体にデータを記録する装置。大容量バックアップ用途。 例:LTO(容量数TB〜数十TB)
ディスプレイ
映像を表示する出力装置。液晶や有機ELなど方式がある。 例:液晶ディスプレイ、4K有機ELテレビ
解像度
画面の画素数。横×縦で表され、数値が大きいほど精細。 例:フルHDは1920×1080、4Kは3840×2160
プリンタ
文書や画像を紙に印刷する装置。 例:インクジェット、レーザープリンタ、3Dプリンタ

インタフェース規格

続いて、インタフェース規格を確認します。たとえば、USBやHDMIは現代のPCで広く使われる規格です。また、無線規格のBluetoothも基本情報技術者試験で頻出です。

USB
Universal Serial Bus。汎用シリアル接続規格。電源供給も可能で多くの周辺機器で使われる。 例:USB 3.0で5Gbps、USB-Cで高速・高出力が可能
HDMI
High-Definition Multimedia Interface。映像と音声を1本のケーブルで伝送する規格。 例:PCとモニタ、ゲーム機とテレビの接続
SATA
Serial ATA。HDDやSSDをマザーボードに接続する規格。 例:SATA III は最大6Gbps
PCI Express
高速なシリアル接続規格。グラフィックカードやNVMe SSDで使用。 例:PCIe 4.0 x16はGPU接続の主流
Bluetooth
近距離無線通信規格。ワイヤレス機器の接続に広く使われる。 例:ワイヤレスイヤホン、マウス、キーボード
IEEE 1394
高速シリアル接続規格。FireWire、i.LINKとも呼ばれた。 例:かつてのデジタルビデオカメラとPCの接続

システム構成 ― 基本情報技術者 用語集

システム構成は、複数のコンピュータをどう組み合わせて使うかという話です。とくに、クラスタ・冗長化・仮想化は基本情報技術者試験で頻出です。また、RAIDや性能・信頼性指標も重要なテーマです。

システム形態

まず、システム構成の基本形態を見ていきます。たとえば、クライアントサーバとピアツーピアは代表的な構成方式です。さらに、3層アーキテクチャも基本情報技術者試験で問われます。

集中処理
1台の大型コンピュータで全処理を行う方式。管理しやすいが障害時の影響が大きい。 例:メインフレームによる銀行の勘定系システム
分散処理
複数のコンピュータで処理を分担する方式。負荷分散と可用性向上が目的。 例:Webサーバを複数台並べてアクセスを分散
クライアントサーバシステム
サービスを提供するサーバと、それを利用するクライアントから成る形態。 例:Webブラウザ(クライアント)とWebサーバ
シンクライアント
クライアント側に最低限の機能のみ持たせ、処理をサーバで行う方式。セキュリティ向上が利点。 例:仮想デスクトップ環境(VDI)
ピアツーピア(P2P)
クライアントとサーバの区別なく、対等にやり取りする形態。 例:BitTorrent、ブロックチェーン
クラウドコンピューティング
インターネット経由でコンピュータ資源を利用する形態。 例:AWS、Microsoft Azure、Google Cloud
IaaS
Infrastructure as a Service。仮想マシンやストレージなどのインフラをサービス提供。 例:AWS EC2、Google Compute Engine
PaaS
Platform as a Service。アプリ実行環境を提供するサービス。 例:Heroku、Google App Engine
SaaS
Software as a Service。アプリ自体をネット経由で利用できるサービス。 例:Gmail、Salesforce、Microsoft 365
エッジコンピューティング
データの発生源近くで処理を行う方式。低遅延・通信量削減が利点。 例:自動運転車での即時画像認識
グリッドコンピューティング
地理的に離れた多数のコンピュータを連携させて大規模計算を行う形態。 例:科学計算プロジェクト(SETI@home等)

システムの構成方式

次に、システムの冗長化構成を見ていきます。たとえば、デュアルシステムやデュプレックスシステムは信頼性を高める構成です。また、クラスタリングも重要なテーマです。

デュアルシステム
2台のコンピュータで同じ処理を並行実行し、結果を照合する高信頼方式。 例:銀行・原発など極めて高い信頼性が必要な場面
デュプレックスシステム
主系・待機系の2系統を持ち、主系の障害時に待機系に切替える方式。 例:ホットスタンバイ、コールドスタンバイ
ホットスタンバイ
待機系を常時動作させ、即座に切替え可能な方式。切替え時間が短い。 例:データベースの自動フェイルオーバ構成
コールドスタンバイ
待機系の電源を切っておき、必要時に起動・切替える方式。コスト低だが切替え遅い。 例:災害復旧用のバックアップサーバ
クラスタリング
複数のコンピュータを連携させ、1つのシステムのように動作させる構成。 例:高可用クラスタ、負荷分散クラスタ
ロードバランサ
複数のサーバへアクセスを分散する装置・ソフトウェア。 例:AWS ELB、Nginxによる負荷分散
フェイルオーバ
障害時に待機系へ自動的に切替える機能。 例:主系サーバ停止時、待機系が即座に処理を引き継ぐ
フェイルバック
復旧後に元の主系へ戻す処理。 例:障害対応完了後、本来のサーバへ処理を戻す

仮想化

続いて、仮想化技術を確認します。たとえば、ハイパーバイザはサーバ仮想化の中核技術です。また、コンテナ技術も近年広く使われています。

仮想化
物理的なリソースを論理的に分割・統合して柔軟に利用する技術。 例:1台の物理サーバ上に複数の仮想サーバを動作させる
ハイパーバイザ
仮想マシンを管理するソフトウェア。複数のOSを同時実行できる。 例:VMware ESXi、Hyper-V、KVM
仮想マシン
物理マシン上で動作する仮想的なコンピュータ。 例:開発用にWindows上でLinux仮想マシンを動かす
コンテナ
OSレベルで分離された軽量な実行環境。仮想マシンより軽快に動作。 例:Docker、Kubernetes
ライブマイグレーション
仮想マシンを停止せずに別の物理ホストへ移動する技術。 例:メンテナンス時の無停止運用

RAID・ストレージ

さらに、RAIDとストレージ技術を見ていきます。たとえば、RAID0からRAID6まで様々なレベルがあります。また、各レベルの特徴と用途も基本情報技術者試験で頻出です。

RAID
Redundant Arrays of Inexpensive Disks。複数のディスクを組み合わせて高速化や冗長化を図る技術。 例:RAID 0、1、5、6、10など複数のレベルがある
RAID 0(ストライピング)
データを複数ディスクに分散して書き込み、速度を上げる方式。冗長性はない。 例:2台のSSDに半分ずつ書き込み高速化
RAID 1(ミラーリング)
同じデータを2台のディスクに書き込み、信頼性を高める方式。 例:片方が壊れてももう片方で運用継続
RAID 5
パリティを分散して書き込み、1台までの障害に耐える方式。容量効率と信頼性のバランスが良い。 例:3台以上のディスクで運用、1台故障時は復元可能
RAID 6
2種類のパリティで2台までの障害に耐える方式。 例:大容量ストレージで信頼性重視の構成
RAID 10
RAID 1とRAID 0を組み合わせた方式。高速かつ高信頼性。 例:データベースサーバで採用
NAS
Network Attached Storage。ネットワーク経由で共有するストレージ装置。 例:家庭・小規模オフィスのファイル共有
SAN
Storage Area Network。ストレージ専用の高速ネットワーク。 例:大規模データセンタのブロックストレージ

性能・信頼性

最後に、システムの性能と信頼性指標を確認します。たとえば、MTBFやMTTRは信頼性を測る代表的指標です。また、稼働率の計算問題も基本情報技術者試験で頻出です。

スループット
単位時間あたりに処理できる仕事量。 例:1秒間に処理できるトランザクション数(tps)
レスポンスタイム
要求を出してから応答が返ってくるまでの時間。 例:Webページが表示されるまでの時間
ターンアラウンドタイム
仕事を投入してから結果がすべて返ってくるまでの時間。 例:バッチ処理を依頼してから結果が出るまで
ベンチマーク
性能を客観的に測定するための基準テスト。 例:SPEC、TPC-Cなどの標準ベンチマーク
稼働率
システムが正常に動作している時間の割合。 例:稼働率99.99%なら年間停止時間は約52分
MTBF
Mean Time Between Failures。平均故障間隔。値が大きいほど信頼性が高い。 例:MTBF10万時間なら平均10万時間ごとに故障
MTTR
Mean Time To Repair。平均修復時間。値が小さいほど復旧が速い。 例:MTTR1時間なら故障から平均1時間で復旧
RASIS
システム評価の5要素:信頼性・可用性・保守性・完全性・機密性。 例:Reliability, Availability, Serviceability, Integrity, Security
フォールトトレラント
故障が起きてもシステム全体が正常に機能し続ける設計。 例:航空機の制御系、銀行勘定系システム
フェイルセーフ
故障時に安全側に動作する設計思想。 例:信号機の故障時はすべて赤に切替える
フェイルソフト
障害発生時、機能を縮退しながら運用を続ける設計。 例:複数CPU構成で1台故障時も性能低下で継続動作
フールプルーフ
誤操作しても問題が起きないよう設計すること。 例:USBの逆挿し防止、削除時の確認ダイアログ

ソフトウェア ― 基本情報技術者 用語集

ソフトウェアは、ハードウェアを動かす指示の集まりです。とくに、OSの役割やプロセス管理は基本情報技術者試験で頻出です。また、ファイル管理やソフトウェアの分類も押さえておきましょう。

OSの基礎

まず、OS(オペレーティングシステム)の基本機能を確認します。たとえば、OSはハードウェアとアプリの仲介役を担います。また、主な機能としてプロセス管理・メモリ管理・ファイル管理があります。

オペレーティングシステム(OS)
ハードウェアとアプリの仲介役を担う基本ソフトウェア。資源管理やユーザインタフェースを提供。 例:Windows、macOS、Linux、Android、iOS
カーネル
OSの中核部分。CPU、メモリ、入出力を直接制御する。 例:Linuxカーネル、Windows NTカーネル
シェル
ユーザとカーネルの仲介を行うソフトウェア。コマンド入力や実行を担当。 例:bash、zsh、PowerShell、コマンドプロンプト
API
Application Programming Interface。ソフトウェア機能を他のプログラムから利用するための窓口。 例:Windows API、REST API、Twitter API
システムコール
アプリがOSのカーネル機能を呼び出すための仕組み。 例:ファイル読み書きやプロセス生成の要求

プロセス・タスク管理

次に、プロセス・タスク管理を見ていきます。たとえば、スケジューリング方式には複数の種類があります。さらに、デッドロックや排他制御も基本情報技術者試験で頻出です。

プロセス
実行中のプログラム。独立したメモリ空間を持つ。 例:ChromeとExcelは別プロセスとして並行動作
スレッド
プロセス内の実行単位。メモリを共有するため軽量。 例:Webブラウザの各タブが別スレッドで動作
マルチタスク
複数のタスクを並行して実行する仕組み。 例:音楽を聴きながら文書作成と動画再生
プリエンプティブ方式
OSがタスクを強制的に切り替えるマルチタスク方式。応答性が高い。 例:現代のWindows、Linux、macOS
ノンプリエンプティブ方式
タスクが自発的にCPUを譲るまで切り替わらない方式。 例:古いWindows 3.1、組込みリアルタイムOSの一部
スケジューリング
どのタスクをいつ実行するかを決定する仕組み。 例:ラウンドロビン、優先度方式、ショートジョブファースト
ラウンドロビン方式
各タスクに均等な時間を割り当てて順番に処理する方式。 例:タイムスライス1msで全プロセスを巡回
優先度方式
優先度の高いタスクから処理する方式。 例:システムプロセスを通常アプリより優先実行
デッドロック
複数のプロセスが互いに相手の資源解放を待ち、処理が停止する状態。 例:プロセスAがX→Y、BがY→Xの順に資源確保を試みると発生
排他制御
同じ資源への同時アクセスを防いで整合性を保つ仕組み。 例:ファイルロックやセマフォによる制御
セマフォ
共有資源の使用を制御する同期機構。P操作とV操作で資源を獲得・解放する。 例:プリンタの同時使用数を3に制限
ミューテックス
1度に1スレッドだけが資源にアクセスできるよう排他制御する仕組み。 例:複数スレッドが同じ変数を更新する際の保護

ファイル管理

続いて、ファイル管理の基本を確認します。たとえば、ファイルシステムによってデータの保存方法が異なります。また、ディレクトリの階層構造も重要な概念です。

ファイルシステム
記憶装置上のファイルを管理する仕組み。 例:NTFS(Windows)、ext4(Linux)、APFS(macOS)
ディレクトリ
ファイルをグループ化する仕組み。フォルダとも呼ばれる。階層構造を持つ。 例:C:\Users\Documents のような階層
絶対パス
ルートディレクトリから対象ファイルまでの完全な経路。 例:/home/user/file.txt
相対パス
現在位置からの相対的な経路。 例:../docs/file.txt(1つ上のdocs内)
アクセス権
ファイルやディレクトリに対する読取・書込・実行などの権限。 例:Linuxのrwx(読・書・実行)パーミッション

ソフトウェアの種類

さらに、ソフトウェアの分類を見ていきます。たとえば、システムソフトウェアと応用ソフトウェアという大分類があります。また、ミドルウェアの役割も整理しておきましょう。

応用ソフトウェア
特定の目的のために作られたソフト。アプリケーションソフトとも。 例:ワープロ、表計算、ブラウザ、ゲーム
システムソフトウェア
ハードウェアの動作を支える基盤ソフト。OSやミドルウェアなど。 例:OS、デバイスドライバ、データベース管理システム
ミドルウェア
OSとアプリの中間で機能を提供するソフト。 例:データベース管理システム、Webサーバ、メッセージング基盤
デバイスドライバ
周辺機器をOSが扱えるようにするソフトウェア。 例:プリンタドライバ、グラフィックドライバ
ファームウェア
ハードウェアに組み込まれた基本制御ソフト。 例:BIOS、UEFI、ルータの内蔵ソフト
BIOS
Basic Input/Output System。PC起動時にハードウェアを初期化する基本ソフト。 例:PC電源投入直後の起動チェック処理
UEFI
BIOSの後継規格。大容量ディスクやGUIに対応。 例:現代のPCの起動時環境
OSS(オープンソースソフトウェア)
ソースコードが公開され、自由に利用・改変できるソフト。 例:Linux、Firefox、Apache、MySQL

ハードウェア ― 基本情報技術者 用語集

ハードウェアは、コンピュータの物理的な構成要素です。たとえば、論理回路や電子部品はあらゆるデジタル機器の基礎です。また、組込みシステムや消費電力の話題も基本情報技術者試験で問われます。

論理回路

まず、論理回路の基本を確認します。たとえば、AND・OR・NOTなどの基本ゲートはあらゆる回路の基礎です。さらに、組合せ回路と順序回路の違いも基本情報技術者試験で頻出です。

論理回路
論理演算を実現する電子回路。コンピュータの基本構成要素。 例:AND回路、OR回路、NOT回路、XOR回路
組合せ回路
現在の入力のみで出力が決まる論理回路。記憶を持たない。 例:加算器、デコーダ、エンコーダ、マルチプレクサ
順序回路
現在の入力と過去の状態から出力が決まる回路。記憶を持つ。 例:フリップフロップ、カウンタ、レジスタ
フリップフロップ
1ビットの情報を記憶する基本的な順序回路。 例:SRAMやレジスタの構成要素
加算器
2進数の加算を行う論理回路。 例:半加算器(2入力)、全加算器(3入力で桁上がり対応)
デコーダ
nビット入力を最大2ⁿ通りの出力に分解する回路。 例:3ビット入力から8本の信号線のうち1本だけを有効化
エンコーダ
複数の入力からビット列にまとめる回路。デコーダの逆。 例:キーボードのキー押下を文字コードに変換
マルチプレクサ
複数の入力から1つを選択して出力する回路。 例:8入力のうち1つを選んで出力

電子部品

次に、基本的な電子部品を見ていきます。たとえば、抵抗・コンデンサ・トランジスタは電子回路の基本部品です。また、半導体素子の働きも理解しておきましょう。

半導体
導体と絶縁体の中間の電気的性質を持つ物質。トランジスタやIC材料。 例:シリコン、ゲルマニウム
トランジスタ
電気信号を増幅・スイッチングする半導体素子。論理回路の基本要素。 例:1チップに数十億個のトランジスタを集積
IC(集積回路)
トランジスタや抵抗を1つのチップに集積した電子部品。 例:CPUチップ、メモリチップ、マイコン
LSI
Large Scale Integration。大規模集積回路。多数のトランジスタを集積。 例:CPUやGPUの主要チップ
VLSI
Very Large Scale Integration。超大規模集積回路。 例:現代の最先端プロセッサ
SoC
System on a Chip。CPU・GPU・メモリなど複数機能を1チップに統合。 例:スマホ向けSnapdragon、Apple Aシリーズ
FPGA
Field Programmable Gate Array。製造後に内部回路を書き換え可能なIC。 例:通信機器、画像処理装置のカスタム回路
ASIC
Application Specific Integrated Circuit。特定用途向けに専用設計されたIC。 例:ビットコイン採掘専用チップ、AI推論専用チップ

組込みシステム

続いて、組込みシステムについて確認します。たとえば、家電や自動車に搭載される専用コンピュータが代表例です。また、リアルタイムOSの特性も基本情報技術者試験で問われます。

組込みシステム
特定機能のために機器に組み込まれたコンピュータシステム。 例:家電製品、自動車、医療機器、産業機器
マイコン(マイクロコントローラ)
CPU・メモリ・入出力を1チップに集積した小型コンピュータ。組込み機器の中核。 例:Arduino、ESP32、PIC、ルネサスRX
リアルタイムOS(RTOS)
決められた時間内に処理を完了することを保証するOS。 例:FreeRTOS、TRON、VxWorks
ハードリアルタイム
時間制約を必ず守る必要があるリアルタイム処理。 例:自動車のエアバッグ制御、原発の安全装置
ソフトリアルタイム
時間制約をなるべく守るが、多少の遅れは許容される処理。 例:動画ストリーミング、オンラインゲーム
IoT
Internet of Things。物がインターネットに繋がり、データをやり取りする仕組み。 例:スマート家電、スマートメータ、ウェアラブル機器

消費電力・環境

最後に、省電力・環境対応の技術を見ていきます。たとえば、グリーンITは環境負荷を減らす取り組みです。また、低消費電力設計の手法も近年重要視されています。

省電力技術
機器の消費電力を抑える技術。 例:CPU動作周波数の動的制御、未使用時のスリープ
グリーンIT
環境負荷を減らすIT技術の総称。 例:データセンタの省エネ化、再生可能エネルギー活用
PUE
Power Usage Effectiveness。データセンタのエネルギー効率指標。1.0に近いほど効率良い。 例:PUE 1.2はIT機器以外の消費が20%程度

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